2014年12月22日

帯の結び方一つで撮影所系列が読める、今回は画像てんこ盛りじゃ!

時代劇では帯が中々面白い
女性で格好がいいのはなんといっても角出し


2011-11-30T15-15-10-b86d6.jpg

背中のタレの四角な部分から左右に角のように

チョイト帯の端が見える。

もう一つはお太鼓結び、江戸も末期に近い

1856年に亀戸天神に懸けられた橋で、
その形から太鼓橋と呼ばれている。

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この橋の渡り初めに深川芸者がこれまでのだらり帯を

工夫してお太鼓結びを考案し、
全員揃ってこの帯で渡ったところから流行した。
この時から帯枕が必要になった。

武家の奥方は文庫帯であったから、

この結び方はしなかった。
さすがに映画やテレビでも武家の奥方は

お太鼓は結んでいない!

大体暴れん坊将軍は1600年代だから、

お太鼓はない!
でも、これって格好が良い!
我慢して目をつぶって・・・・・・

こればっかりじゃぁござんせんか!

という訳で、この度も時代考証の先生は目をつむった。

「いつもつむりっぱなしじゃぁ時代考証はいらねぇ」

なんて、平蔵様がぼやきそう。

普通の女性は一文字、だから帯揚げも帯締めもなし!


帯締めは深川芸者がお太鼓を結ぶ時、刀の下げ緒

(いざという時たすきにするあの紐)を使った。

帯巾も男の帯と同じ幅だった、長屋のおかみさんが

締めているので判ります。

男はというと、これは浪人結び(片結び)と呼ばれる物と、

貝の口、一文字に分けられる。
浪人結びはおしりを見ると帯の下にハの字に

帯の端が見える。

平蔵や斬九郎、古ければ雷蔵の「眠狂四郎」

何んてぇのは格好いいですよ。

これは中々緩まない結び方です。


浪人結び変形.jpg

浪人結び(片ばさみの変形)下の図の左側の下に

垂れている(手)をもう一度上にあげて

(タレ)の部分に挟んでいるのが判る


この帯は長谷川一夫が結んで広がった変わり結びがある。

面白いことに、映画会社によって男帯の結び方が違う。



katabasami02.jpg

片ばさみ、手(半折)ガ左に来ている、

これは上方(京、大阪)風

こちらは新さんや平治親分、黄門様などご愛用


img017.jpg

こちらは江戸前、手(半折)が右に来ている。

平蔵さんや秋山小兵衛はこっち。

つまり松竹大船(松竹京都)撮影所系、

ただスペシャル版では逆も見られるので

撮影場所で入る着付方が違うのかも・・・・・

違いの理由は下記参照



吉弥結び.jpg

これは近代の吉弥結び


18096e14695d5ced9f1fc2cdf4497ab6.jpg 江戸中期の吉弥結び


他に貝の口、こちらは町人などが結んでいるもので、

帯の端が上に向いているのでひと目で分かります。
ただ、面白いのはこの手先(貝の口の細い方)が

右にくるか左にあるかで江戶と上方の違いが出ます。


img014.jpg貝の口(上方)

江戶は右から左に体に巻き付けるので、タレは右に出ますが、

上方「京都・大阪」は天皇が御所内で
北側を背に座る「天子南面」と言う決まりがあるために

太陽の昇る左側が上位ということで、
左側から右に巻き始めるために手は左に残るという

違いが出る。

最もここまで凝った映像はあまり見たことがありませんが、

今後良く観察されると面白いでしょうね。
女性のものも、上方仕立てで江戶の結び方をすると

絵柄が上下逆になるので注意ですぞ。

後は虚無僧結び(こむそう)あの深々と顔を隠して

プハァ〜と尺八を吹く人。


DSC_0034.JPG 虚無僧結び


これは独特な結び方ですね、角帯が2面縦に並んで、

それをどうやって締めるのか?
頭をひねるほど面倒!!・・・でもないか、でもちょっと手間ですなぁ。

もう一つは一文字、こちらは袴をつける時に結ぶ方法で、

袴の腰板(背中の部分にちょっと板のような
格好の物が出ています)この下になる部分を持ち上げる

役目をします。

iti-12.JPG一文字、

この上に袴が乗っかるので

おしりの部分が持ち上げられ格好が良い、

それと袴の後ろを踏まない工夫にもなっている

新さんの横姿でよく分かるじぇ〜


帯柄は様々ですが、男物でよく見かけるのが帯の上の方に

柄がある、これは博多帯の献上と呼ばれるもので、

将軍様に献上したところから来ています。
言うなればブランド物ですね。


kameya_km-8327d_1.gif博多献上、柄のある方が上に来るように結ぶ

女性のものは御殿女中の縦矢結びとか、花魁の前むすびがあり、

種類では袋帯だ名古屋帯だ丸帯だ、吉弥帯とありますが、

時代劇鑑賞にはさほど問題では無いでしょう。
何しろ文庫と角出しがほとんどですから。

後は商家のおかみさんが占めている一文字位を知っていれば

よいでしょう。


外に馴染みの兵児帯、つまり夏の浴衣を着るときの柔らかい帯
これは蝶々結びで、映画などでは子供が結んでいる。


あと神田結びというのがある、これは基本的に貝の口と

同じだけれど、タレを斜めに折り、手もタレも半分に

見える違いがある。


 
kannn.JPG神田結び、手がタレと同じ半幅

鬼平犯科帳や、剣客商売などは松竹京都撮影所、

こちらの方は帯がちゃんと右(つまり東に)角が出ているが、

銭形平次や暴れん坊は東映京都撮影所で、

こちらの帯は角が左に出ている、

つまり上方京都バージョンになっている。


では水戸の黄門様は、こちらはどこのスタジオも使わなくて

ロケでカヴァーしている様子、

結び目は角が左で京都上方結び。


時代劇は撮影所や協力会社で帯の結び方に違いがある。
東映系が協力して制作されれば上方風、
そう見て最後のエンディングに出てくるタイトルを見ると納得!!

いかがでしたか?帯は時代とともに変化しており

ファッションの最先端を言っているのが現状


夏の浴衣なぞ兵児帯一つ結べない現代人が多い

簡単に蝶々結びで結び、結び目をちょっと左右どちらかに

ずらせるのがかっこいい粋な結び方です。

posted by onihei at 11:38| Comment(2) | 時代小説
この記事へのコメント
こんにちは、初めまして。
時代劇の帯について検索してここのブログにたどり着きました。
http://stat.ameba.jp/user_images/20120523/22/e-hondoh/e4/ec/j/o0324021011989743408.jpg
この画像のように、角帯の上から、おそらく手ぬぐいのような柔らかい布で巻いてある細いものは何か分かりますでしょうか?
祭り用の帯も似ていますが、あちらは硬いものだと思うのと、
尻っぱしょりした裾を止めるものにも使っているのを見たことがあります。
刀をさすためのものかな?と思ったりもしますが、調べても全く出てきません。
一文字で結んでいるのを見たことがあります。
もし分かりましたら、教えていただければと思います。
Posted by ひげ at 2017年01月12日 06:31
済みません、上の画像では見る事が出来なかったかも知れません。
他の画像になって分かりにくくなりますが、
http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-69-31/onidanjo/folder/37314/82/401382/img_0
こちらでどうぞ。
Posted by ひげ at 2017年01月12日 06:34
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